保護者同伴~パパは私を朝まで、何度も~
作者:玉姫なお
19巻 配信中
第1話:パパを好きじゃダメですか?
私、愛子
友達と計画していた温泉旅行
出発当日に友達が発熱して
「えーーっ!!」
「39度の熱・・大丈夫・・」
「うん・・お大事にね・・」
・・・
「どうした、愛子・・大きな声出して?」
・・
「今日行く予定だった・・」
「二泊三日の温泉旅行・・」
「ミサキが熱出して・・行けなくなっちゃた」
「有名旅館を先輩に頼んで・・・」
「良い部屋を安く用意してもらったのに・・」
・・
「そうか・・もったいないね」
「それなら、久しぶりに・・パパと行くか」
・・
「いやっ・・それはっ・・」
・・
「とうした?、嫌?」
・・
私、櫻井愛子
父、櫻井雅巳
血のつながらない・親子
幼い頃に両親が離婚
私が13歳のとき
母が再婚してパパ(義父)がやってきた
楽しい生活だった・・けど
程なくして・・母が病死した
一番近くで、私を支えてくれた・・
・
・
パパに
いつしか、家族以上の愛情を
抱いてしまっている
・
・
だから・・パパと二人っきりで旅行・・だなんて
・・・・・
「嫌じゃないに!、行こうパパ!!」
・・どうしよう
・・今からドキドキが、止まらない
旅館についたら
先輩が出迎えてくれた・・
大学時代の横峰先輩
この旅館で働いていて
今回は便宜を図ってくれた・・
「ようこそ、お出でくださいました・・・」
「あれ、ミサキは??」
「それに、こちらの方は・・」
「もしかして・・・彼氏?」
・・・
「ち、違います、義父です!」
「娘がいつもお世話になっています」
・・娘
・・パパの口から言われると
・・なんだか・・へこむな
「こちらこそ、ありがとうございます」
「・・・敦が来てるぞ」
・・敦先輩が!!
「愛子、この温泉、源泉掛け流しで・・」
「すごく良いみたい・・早速入ろう・・」
浴衣に着替えたふたり
・・浴衣姿を見た雅巳(パパ)は
・・ドキッ
「どうしたの?」
「いゃ、何でもないよ・・」
・・・
ゆったりと、温泉に入る
露天風呂
きもちがいい
・・でも、まさか、先輩が来てるなんて
・・・
温泉から上がって
部屋に戻るとき
・・・
・・ぐいっ
「きゃっ」
「敦先輩!!」
「いきなり・・ゴメン・・」
「横峰から愛子が来てるって聞いて・・」
「どうしても会いたくて・・」
・・・
敦先輩は
パパを忘れるために付き合った人
いつも優しくて
私を大事にしてくれた・・けど
その優しさが・・耐えきれなくて
好きな人がいると言って・・
別れてしまった
「さっき、一緒に居る男の人見かけたよ」
「あの人が好きな人?」
・・・
「何も言ってくれないんだね」
「会いたかった」
抱き寄せられてしまった・・
・・
「先輩、離してください・・」
・・
「わかった」
「でも、俺が愛子のこと、想っているって・・」
「忘れないで」
一生懸命な敦です
ロビーのソファーに掛けて
パパを待つ愛子
・・敦先輩のことを考えていた・・
「愛子」
「パパ!」
「いいお湯だったね・・・」
「売店でも寄っていこうか・・」
「うん」
・・
夕食は特性懐石
美味しそうだ
「ここは地酒も美味しいしな」
「天然鮎も最高だ・・・」
・・・
夕食を取りながら・・パパは
愛子がママに似て、お酒が強くないこと
愛子が結婚したら、その旦那と飲むのが
楽しみだとか
さっき、愛子と一緒にいるところを見かけた
カレシが・・お似合いだとか・・
・・・
・・お似合いか・
・・パパは私があの人と
・・どうなってもいいんだ
「パパにとって・・私は」
「やっぱり、ただの娘でしかないんだね・・・」
私は、席を立った・・
パパは・・私を手を取って
「愛子!」
「離して・・・」
私は部屋を飛び出した
外へ出て・・
温泉街を歩いた
パパにちょっと触れられただけで
体が熱くなっていた・・
・・雨が降り出した
・・まだ、帰りたくない・・
・・
ポン
誰かが肩を叩いた・・
「パパ?」
ずっと恋心を抱いていたパパと
一線を越えていく愛子
モトカレも絡んで来て
展開が楽しみです
じっくり読みたい長編です